シングルモルトの特徴は特徴的であるところにあります・・・。
ブレンデットウイスキーは有る程度万人受けするようにブレンドされているので、平均的に皆が美味しいと感じます。
それに対しシングルモルトはウチの蒸留所はこれでやってるんだ!これを飲め!みたいな頑固さが売りなので、それぞれの蒸留所の個性特徴が出る訳なのです。そんな中でおすすめを選ぶのは難しいですが、一つはグレンリベット!
なんでグレンリベット?
グレンリベットはスペイサイドの蒸留所で造られています。グレンリベットは旨い!という人もいます。確かにおいしいです。しかし、蒸留所の職人には申し訳ありませんが、特別特徴的ではありません。
では、どうしてこれがおすすめかというと、その歴史にあります。
スコットランドはイギリス政府の下にあり、その昔、禁酒法が施行されていたのです。
その法律がなくなり、最初に政府に認可された蒸留所がグレンリベットなのです。ですから、歴史においては、始まりを意識し、味においては基準、つまり他のシングルモルトを飲む時、グレンリベットとの味の違いを意識しながら飲む基準にして欲しいと思います。
ちなみに、グレンリベット12年とナデューラがおすすめです。
塩味?スプリングバンク
そう塩の風味のするスプリングバンクがもう一つのおすすめです。このスプリングバンク蒸留所は、キャンベルタウンという海沿いの街に有ります。
その昔、キャンベルタウンには多くの蒸留所がありましたが、今は三つの蒸留所しかありません。生き残りなわけです。
味に関しては、海が近い蒸留所なのでその立地を生かして塩気を生み出しているというわけです。もちろん、塩の裏に様々なアロマを醸し出しています。本当に美味しい!
日本のシングルモルトは?
日本も美味しいシングルモルトを出しています。サントリーやニッカのみならず、イチローズモルト等、小さな蒸留所も良いシングルモルトを出している。その中で、やや手に入れにくいおすすめめシングルモルトを紹介します。
それは、宮城峡カスクストレングス10年
カスクストレングスとは一つの樽から出したシングルモルトを極力手を加えず瓶詰したものです。基本中の基本ですが、加水しないのでアルコール度数も高いです。
宮城峡カスクストレングス10年が、どうして手に入れにくいかというと、宮城峡蒸留所に見学に行かないと手に入らないからです。
しかし、とにかく突き抜ける旨さがあります。ピートと樽香りとアルコール香りのバランスが絶妙です。機会があれば、ぜひ、飲んで欲しいです。
シングルモルトは一期一会
まだまだ、美味しいシングルモルトはたくさん有ります。シングルモルトは出会いです。
そして美味しいモルトに出会っても、一生飲めるわけではありません。なぜなら、(メーカーは否定しますが)瓶のデザインが変わると中身の味も変わるのです。少なくとも、私はそんな気がします。
ぜひ、美味しいシングルモルトに出会って、今を楽しみ、シングルモルトとの思い出をつくってください。