BARでシングルモルトを頼む時、トワイスアップにしようかロックにしようか、それともストレートにしようか考える。考えてストレートを頼むと、チェイサーはどうしますかと聞かれる。つまり水は必要ですか?と聞かれるのです。
こう考えると、液体であれ固体であれシングルモルト…のみならずウイスキーに水は付きものなのだと、改めて考えさせられるのではないでしょうか。
ウイスキーとチェイサー
ところでウイスキーを頼むと何で、「チェイサーはどうしますか?」と聞かれるのでしょうか?
ウイスキーはアルコール度数の高いお酒なので、飲んでいるうちに舌がアルコールで麻痺してきます。それで、そのアルコールを洗い流し舌を整えてから、再び残りのウイスキーを飲むと旨みを良く感じる事ができるので、チェイサー、つまり水は必要かと聞かれるわけです。
常温で良いですかって聞かれたけど、氷は入れてくれないの?
「氷を入れて下さい。」と言えば快く氷入りの冷たいチェイサーを出してくれます。ただ、「バーテンダーが常温で良いですか?」と聞くのは、氷を入れたくないケチで言っているのではなく、親切で言っているのです・・・。
水は、舌を整える為に飲むと言いましたよね。氷入りの水では、冷たくて舌の感覚が敏感にならなくなってしまうんです。
チェイサーは飲むだけ?
・・・ではないんです。
「バーテンダーさん、加水したいんでスプーンください。」と言って、そのスプーンでチェイサーの水をすくい、ウイスキーに数滴水を垂らしてみてください。ストレートでは味わえ無かった味わいが現れてきます。
そうです、チェイサーの水は加水の為にも使えるのです。
BARの氷は何で丸いの?
どこのBARでも丸い氷を出している訳ではありませんが、確かに丸い氷を使っているBARがありますね。あの丸い氷はバーテンダーがピックで削って丸くしているのです。その丸さ加減でバーテンダーの腕が分かりますね。
そう、それで、何で丸いのか。球体は、同じ容積の中では最も表面積が少ない形で、ウイスキーの中で氷が溶けづらいので丸い形にしています。何にでも理由があるんですね。
他に水と氷の使い方はある?
はい、先ずコップに水と氷を入れます、そこにシングルモルトをフロートします。何が起きるでしょうか?
・・・と言っても化学変化は起きません。最初はストレートのシングルモルトを楽しみ、飲み進めて行くうちに水割りになる、というだけです。いろいろな飲み方がありますね。
今宵もシングルモルト、楽しんでください。