泡盛は糖分を含まないため、どんな料理にも合わせやすいお酒です。
食事中に泡盛を飲むことで料理の味が引き立つだけではなく、泡盛の美味しさも際立ちます。
そこで、簡単に作れる泡盛に合うおつまみを紹介します。
ソーメンタシヤー(ソーメンチャンプルー)
材料(二人分):ツナ缶1個、素麺4束、人参・もやし・ニラ(それぞれ適量)
調味料:塩、胡椒、顆粒和風だし、ゴマ油またはサラダ油
【作り方】
- 素麺を固めに茹でて水洗いし、しっかり水を切ります。
- 麺がくっつかない様に、少量のゴマ油(サラダ油)をまぶします。
- もやしと人参を少なめのゴマ油で炒めます。
- 軽く火が通ったら、ツナ缶を油切りしないで丸ごと入れます。ツナ缶の油には旨みと栄養が含まれているので、中の油もそのまま使いましょう。
- ゴマ油をまぶした素麺を加えて、全体がよく混ざったらニラを加えて炒めます。
- 全体に火が通ったら、塩と胡椒、顆粒和風だしで味を調えて出来あがりです。
チャンプルーとは、豆腐が入った炒め物という意味です。
「さまざまな具材を炒めたもの」と誤解している方が多いのではないでしょうか。
沖縄でも間違って認識している方が多数いると言います。
そのため、豆腐が入ったものを「豆腐チャンプルー」、入っていないものを「ソーメンチャンプル―」と呼ぶのは間違っています。正しくは、「ソーメンタシヤー」といいます。
沖縄料理に関する雑学として覚えておくと自慢できるかもしれません。
もずくの卵とじ
もずく料理と言えば、もずく酢が思い浮かびますが、沖縄では天ぷらや沖縄風お好み焼きのヒラヤーチー、みそ汁やお吸い物の具など、さまざまな料理に使われます。
材料(二人分):生もずく(冷凍でも可)100g、卵2個、大葉またはネギ
調味料:市販の麺つゆ(適量)、サラダ油
【作り方】
- もずくをよく水洗いして、食べやすい大きさに切ります。ざるで水気をしっかり切りましょう
- 下準備として、卵をときほぐしておきます。
- フライパンに少量のサラダ油を入れ、中火で熱します。
- もずくをさっと炒め、麺つゆで味つけをします。
- もずくに軽く火が通ったら、強火にして溶き卵を加えます。
- 卵がふわっとするように混ぜながら炒めましょう。
- 最後に、千切りにした大葉やネギを添えます。
もずくと言えば、ぬるぬるとした食感が特徴です。
この正体は、フコダインと呼ばれる食物繊維の一種。
食物繊維には水に溶けやすい「水溶性」と、水に溶けにくい「不溶性」があります。
もずくに含まれるフコダインは「水溶性」です。
水溶性の食物繊維は、糖分の吸収を穏やかにするため、食後の血糖値が急上昇するのを防ぐ働きがあります。
さらに、血液中のコレステロール値を下げる働きがあることから、高脂血症や糖尿病の予防・改善にも効果を発揮することが期待されています。
ゴーヤーのかき揚げ
ゴーヤーは栄養の宝庫。ビタミンC、ビタミンB1・B2、カリウム、カルシウム、葉酸、鉄、食物繊維が豊富に含まれています。
特にゴーヤーのビタミンCは、加熱しても壊れにくい特徴を持ちます。
また、B-カロテンは炒めることで吸収率が上がります。
ゴーヤーの栄養素を効果的に摂取するには、揚げ物や炒め物にするとよいでしょう。
ゴーヤーの苦みが苦手な方は、スパムや玉ねぎを加えると食べやすくなります。
材料(二人分):ゴーヤー1本、玉ねぎ半分、スパム(なければソーセージ)適量
調味料:天ぷら粉、顆粒和風だし、ウースターソース、揚げ油
【作り方】
- ゴーヤーは両端を切り落とします。縦半分に切り、スプーンを使い中の種を取ります。
- 白い綿は苦みが強いため、ゴーヤーの苦みが苦手な方はしっかり取り除きます。
- ゴーヤーを厚さ2~3ミリに切ります。薄くしすぎると他の具材とのバランスが悪くなるので、少し厚みをもたせましょう。
- 玉ねぎやスパム(ソーセージ)もゴーヤーと同じようにカットします。
- 天ぷら粉を水と混ぜて、切った具材を混ぜます。ここで顆粒の和風だしを入れると、ゴーヤーの苦みを和らげることができます。
- 衣をつけた具材をスプーンやお玉ですくって、油で揚げます。
- ひっくり返しながら揚げ、全体に火が通ったら出来上がりです。
顆粒の和風だしの味が付いているためそのままでも食べられますが、ウスターソースや天つゆを付けて食べるのもオススメです。
沖縄ではウースターソースをつけるのが主流です。ウースターソースの旨味がゴーヤーによく合います。特に、ゴーヤーの苦みが気になる方は味付けをするとよいでしょう。
スーチカー(豚肉の塩漬け)
スーチカーは、沖縄伝統の豚肉の保存法です。
昔は家庭で当たり前のように作られていました。
沖縄の方言で「スー」は塩、「チカー」は付けるの意味です。
スーチカーで使われる塩は、塩化ナトリウム99%以上のいわゆる食塩ではなく、粒の大きい岩塩や粗塩(天日塩)です。
スーチカーは、豚肉の旨味を堪能できる料理です。
作り方は意外に簡単。家庭で沖縄の伝統料理を作ってみてはいかがでしょうか。
材料(二人分):豚バラ肉(ブロック)400~500グラム
調味料:粗塩(または岩塩)適量
【作り方】
- 豚バラ肉の皮と肉の部分、側面に、粗塩をしっかりと揉み込みます。まんべんなく粗塩をまぶし、粒がなくなるまで揉み込みましょう。
- ラップでしっかりと密封して、冷蔵庫で3~7日ほど寝かせます。密封するときは空気が入らないように気を付けましょう。
- 豚バラ肉の塩を洗い流し、お湯で45分~1時間ほど茹でます。ふきこぼれないようにたっぷりのお湯を用意しましょう。途中でアクが出たら取り除いてください。
- 茹で上がったら鍋から取り出します。
- 粗熱がとれたら、1センチ位に切って盛り付ければ完成です。
スーチカーは、そのままでも食べられますが、お好みで味付けをしてもよいでしょう。
ポン酢や柚子胡椒をつけると、さっぱり食べられます。
残ったスーチカーは、小さく切って炒飯の具にしたり、ゴーヤーチャンプルーや野菜炒めに入れたりするのもオススメです。
クーブイリチー(刻み昆布の炒め煮)
昆布と豚バラ肉を使った料理です。
うまみ成分である昆布のグルタミン酸と豚脂が絶妙なハーモニーを奏でる沖縄料理。
昆布は豚肉と一緒に煮ることで、しっとり柔らかな食感になります。
材料(4人分):刻み昆布1袋(30~40g)、豚バラ肉100g、こんにゃく1/2袋、油揚げ2枚
調味料:市販の麺つゆ・料理酒(泡盛でも可)適量、油(炒め用)
【作り方】
- 昆布を水で戻して水を切ります。
- 豚バラは一口大、こんにゃくは薄切りにします。油揚げは油抜きをしてから細切りにします。
- 油で豚バラ肉を炒め、火が通ったら切った材料を入れてさらに炒めます。
- 麺つゆと料理酒を加えて味つけします。汁気がなくなるまで、中火で煮れば完成です。
実は、沖縄の海で昆布は取れません。昆布は長い歴史を経て沖縄料理に使われるほどの定番食材となりました。
北海道の特産品である昆布は、17世紀に北前船で長崎に運ばれ、その後薩摩を経由して琉球王府に伝わったと言われています。
当初は中国への進貢貿易品や宮廷料理の食材として扱われていました。
次第に庶民の食卓に並ぶようになり、沖縄の食文化に欠かせない食材となったのです。